自分の山登りのメインの季節は秋
特に9月は祝祭日の関係で三連休が続くのでよく行くのですが、今年はカレンダー並びが悪くて連休が一度しかない。
しかもコロナ明けで超山ブームでコロナ中の楽予約の調子でいたら見事に出遅れました。
空いていそうなところということで奥秩父をチョイスしてみました。
最初はいつも通りの小屋泊を予定していたのですが、食事のない小屋なんかもあって、それならいっそテントで行ってみようかとなりました。
春先の奥多摩縦走でテント泊が思いのほか楽しかったのが大きかったかも。
西沢渓谷からだと普通は塩山駅からの山梨交通登山バスなんですが、山梨市から市営バスを使いました。
西沢渓谷まで行かずにちょと変わった登山口から入るための選択だったんですが、おかげでえらい空いたバスでした。
塩山駅からのバスに比べて着くのが2,30分遅くなるのが難点かも。
このバスのメリットは、山岳区間に入るとフリー乗降区間となること。
今回の登山口近くにバス停はなかったんですが、運転士さんに「白沢橋で降りたい」と頼んだら止めてくれました。
おかげでバス停から歩かずに、即登山口です。
ちなみに右に移ってるのが今回の荷物ですが、テント、食料のフル装備のため、極めて重いw
歴代1位かも……暑いから水も多めだし。
10時半前にスタートです。
序盤は堰堤のところで何度が沢を渡ったりするんですが、ずっとコンクリート舗装された林道を歩いて行くので非常に歩きやすい。
地図では舗装されているか分からなかったので、「歩きやすい道だなぁ」なんてのんびり歩いています。
いかんせん荷物が重くてねw
30分ほどしたところで林道が終わり山道へ。
入口がただの斜面にしか見えない……
少し上がったら道が出てきましたが、幅が狭い
足を踏み外したら谷底の沢に滑落するので結構緊張した歩きが続きます。
ネットで計画した時点で歩く人が少ない道だとは分かっていたのですが、ここまでとはね。
遭難したらしばらく見つけてもらえないな、コリャ
暑いのと、荷物の重さに慣れない状態での登山だったので、結構弱音を吐きながらの登山でしたが、1時間ほど登るとだだっ広い感じになって更に人登りすると白沢峠に到着です。
ここまで来てしまえば後は尾根歩きなので、滑落することもなく気楽な登山に変わりますが、距離は長いので、汗を抑えつつ水分補給のバランスとの勝負ですね。
ちょっと意外だったのが、尾根に出てからの道が林道だったこと。
舗装はされていませんが、小型のオフロード車なら走れそうな感じなので、アップダウンも緩やかで歩きやすかったです。
実際昭和時代に放置されたと思われる営林用のトラックの残骸とかがあって、ラピュタのロボットを見てる気分です。
体力的には助かって、汗だくにならずに水を計画的に補水できたのは重要です。
登り始めた時刻が遅かっただけに、暑かったしね。
特に見晴らしがあるわけでなく、ダラダラと歩いて行くと14時前に現役の林道に合流。
自分が向かってきた側は車が入れないように柵がありますが、下から来た道は轍もはっきりした車が走れる林道です。
歩きやすいルートですが情緒はないなぁ。
15時に笠取小屋に到着。
小屋の前に車が止まっているので、長かった割に山奥に来た気分にが薄いですが、お疲れ様の缶ジュースが200円なのは車の効果ですね。
背負子やヘリコプターだと500円くらい取られても文句言えない。
北アルプスになれすぎて、最初「えっ」っと値段を聞き直してしまいました。
テント泊なので当然自炊です。
水は小屋から2分ほど下ったところでじゃばじゃば湧いてるので問題ありません。
つまりここに車での水さえあればいいってことね。
初日の夕飯はドライカレーに味噌汁です。
キャンプじゃないので、必要最低限の食事。
テントは日中は暑いものの、日が暮れると良い感じでシュラフも要らないくらいの快適さでした。
しかしこの日はお天気が安定しないの予報通り、21時頃に雷を伴った豪雨となりました。
雷自体は遠かったんですが、雨は凄かったですね。
登山中に夕立に遭わないか空を見ながら歩いてましたが、幸いそれは大丈夫でした。
二日目の朝方、小屋近くには鹿が集まってました。
登山道で間近だと恐いけど、この距離なら良い感じ
軽く朝食をとって、7時前にテントを撤収してスタートです。
将監峠までの短い区間なので、時間的にはかなり余裕のある行程のはず(なめてました
すぐに雁坂方面への分岐がありますが、今回は笠取山へ向かいます。
しかし時間もあったので、一旦雁峠へ降りてみることにしました。
次回以降は雁峠から雁坂峠に向かう予定なので、ちょうど未歩行の区間になるんですよね。
また登り返すことになるのですが、そこまで大きく下るわけではないので来てみましたが、景色の素晴らしいところで、来た甲斐がありました。
夕べの夕立で笠取小屋まで来られずここにテント泊した人がいましたが、逆に羨ましかった。
水が無いのが難点ですけど。
さて、また登り返して、ちょっとした小山へ。
特に名前もない場所ですが、なんとここ水系の三分界だそうです。山梨寄りが富士川水系、東京寄りが多摩川水系、埼玉寄りが荒川水系ということで、県境よりもなんか貴重な場所な気がします。
知らなかった。
多摩川水系と荒川水系の稜線を少し降りていくと、笠取山への登りがドーン
まさに直登。
前日の疲れもあり、朝一番とはいえテント泊装備なので足にくる。
しかも雁峠から登り返したばっかりだし。
見上げる程度なので、北アルプス縦走の時みたいな悲壮感はないですけどね。
しかし、山頂の景色は良かった。
先ほど行った仮峠も遥か下。
我ながらよく登るよなと感じながら、30分ほどのんびりしていました。
じゃあ縦走路に行くか、と奥に行った途端に道の様相が一変。
この大岩を登るのがルートなの?
一瞬下に行く獣道がルートに見えましたが更に登るらしい……半分疑問に思いつつなんか凄い所を歩きましたが、すぐに答えが分かりました。
実はこちらが笠取山の本当の山頂です。
三角点もあって、立派な標識も立っています。
一般登山者が来るにはちょっと危ないし景色もないので、手前の見晴台を山頂見立ててるようですね。
興味があったら行ってみるのも良いかも。
ぐるりと回って笠取小屋に戻ることもできますし、自分は大荷物でしたが小屋にデポしての空荷ならそこまで苦労しないはず。
さて、ここからが本当の縦走路ということになりますが、この先は次回へつづく。
短いコースとなめてかかったしっぺ返しの後悔回となります。