世の中コロナ禍から完全に復活してますね、見かけ上は。
自由行動になった久しぶりの北アルプスも大混雑
と言いたいところですが、台風の進路が怪しくて計画変更が多かったみたいです。
それでも最近に比べれば人が多かったんですけどね。
さて自分もどうしようかと悩んだのですが、とりあえずお盆期間前半はまだ近付いてこないので、無理だったら引き返すの計画で出掛けることにしました。
ハイシーズンということで、山小屋の確保も大変でしたが、帰省ラッシュとぶつかる電車の指定席確保にも苦労しました。
車も検討しましたが、下山口が違うのと高速道路の大渋滞が予想されたので、「だったら時間が読める電車の方がまだいいかな」ということで今回は電車です。
しかし電車の欠点は下山後の着替えなんかも常に持ち運ばないといけないのがね、重い……
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8月11日に現地入りしたのですが、初日は移動日として登山口に七倉山荘に宿泊しました。
もっと混んでるかと思ってましたが、意外と快適に過ごせました。
当日泊まりもOKだったみたいです。
秘湯好きとしては温泉宿としてもいいところなんですけどね。
手前にある葛温泉の湯量が破壊力あり過ぎるからなぁ。
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裏銀座の入口である七倉ゲートは公共交通の便が悪かったんですが、今年は信濃大町駅からの登山バスが走るようになりました。
ハイシーズンと週末運行ということのようです。
葛温泉の各旅館と七倉ダム下にある駐車場にも寄ってくれるのは嬉しいかな。
七倉ゲートの駐車場は狭いうえ長期ロードの人が多いので、空きが少ないんですよね。
以前は夜中に来て代行業者に頼んだりしたけど、寝不足での夏山は体調不良起こすので自粛です。
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さて本題の山は12日からで初日快晴![]()
本当に台風が来ているのかって感じですが、予報では14日くらいから影響が出る見込み。
高瀬ダムの上まではタクシーで行けるので、普通に朝食をいただいて7時過ぎの遅めのスタート。
この日は烏帽子小屋までだから。
高瀬ダム湖の向こうに見えるのがブナ立て尾根と右端の少し見えてる白いのが烏帽子岳。
烏帽子岳の山頂は見えず前烏帽子なんですが、あの辺りを目指します。
まずは登山口まで徒歩ですが、このダムだけは登りたくないわw
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以前は気づかなかったんですが、トンネルの入口上って展望デッキになっているんですね。
せっかくなので登ってみる(ギミック大好き)
景色が大きすぎてあまり変わらなかったw
いつかあの先の湯俣も行ってみたいかな。
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途中渡った不動沢からは船窪岳が見えました。
以前は名前も位置関係も分からなかったのに、一度登ると認識が変わります。
特に苦労した山は……![]()
あの時崩れまくってた崖がいまここに堆積中。
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30分ほど歩いて濁沢からの登山口。
いつも秋に来ていたブナ立て尾根なので、特別キツかった印象は無いのですが、日本三大急登なだけに暑さ対策で水分2.5リッターで挑みます。
これだけで結構重いですが、寒冷地仕様な自分は夏山がとことん苦手。
汗で水分を持って行かれないように、とにかくゆっくり計画にしました。
後々考えたら早朝から入って上でゆっくりするのも良かったよねぁ![]()
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実際登ってみて以前より苦労した気がする。
暑さが苦手なのもあるけど、体力が落ちたかもしれないわ。
やっぱり汗をかいてもサクサク登れる秋がいいなぁ。
ゆっくり登るつもりだったので、七倉山荘にお弁当をお願いしましたが、景色の良い適地が無かったので結構上の方まで登って11時半過ぎになりました。
あとひと登りで終わる手前の休憩地でお昼ご飯です(登山口が番号12でここは1)
さすがに烏帽子小屋までいってお弁当は食べたくないw
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14時過ぎに着けばいいかなくらいの気持ちでしたが、12時半に烏帽子小屋に到着。
意外と早く着いたかな。
11時前くらいからガスが出始めたので登ってきてしまったのもあるんですが。
宿泊はここなので、夕方まで小屋前で高山植物を見ながら水分補給したり、スマホにダウンロードした映画を見たり(電波の無い暇つぶしには便利)休憩していました。
小屋前には野口五郎小屋は水不足中の張り紙が。
1リッターほど残りましたが翌日以降に備えてここで補水。
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コロナ禍は過ぎましたが、依然と違って小屋は完全予約制。
布団なんか一人一枚どころかこんな余裕のある配置。
一枚の所に昔の3名分の番号が振ってあるのが隔世の感ですなぁ。
しかも連休二日目ということもあってか、全ては埋まらずかなり余裕をもって寝られました。
台風でキャンセルが出たのかも。
小屋では電波が入ったので気象情報とにらめっこしながら検討した結果、台風の速度が落ちたので下山まで逃げられる算段となり予定通り進むことにしました。
下山後巻き込まれたら停泊になりますが。
しかし以前の裏銀座は全く電波が入らなかったので、大分状況が変わりましたね。
安全上他、諸々有り難いことです。
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二日目は快晴で意外と気楽。
この日は距離も短いし稜線歩きだから細かなアップダウンのみで景色が楽しめます。
裏銀座縦走で歩いたことのある場所なので、精神的にも余裕です。
前回通った時に登った気でいた三ツ岳の山頂にも行きたい。
微妙に巻いていて山頂を通らないんですよね。
朝食が早いのでスタートは6時過ですが、日が長い夏の時期、5時前の日の出と共に出掛けていく人が多めでした。
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さて、三ツ岳の山頂の直前で薄い踏み跡があるここの分岐が唯一のルートっぽい。
地図には無いので現地の状況頼りでしたが、登るならこの辺りかなと思ったその場にありました。
後は行けなくはないですが、結構急な岩場になるので安全に行くにはこの場所くらいですね。
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山頂の目印は三角点の標柱なので、表記は無いですが分かりやすい。
野口五郎岳を眺められる良い所でしたが、登らずとも稜線から同じ景色は見られるのであくまで気分の問題。
外れたところなので人も来ないし実に静かで良い所でした。
山頂では動画も撮ってきました。専用機材じゃ無いので風切り音入りまくりなので、フィルターカットしてます。
足元不安定なのでちょっと揺れてます。
元のルートに戻って野口五郎岳に向かいます。
比較的なだらかなルートなので、景色を楽しむのが正解。
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「もうひと登りで野口五郎岳だ、小屋はまだか?」って気持ちで歩いてると突然現れる野口五郎小屋。
前回縦走の時は初日にここまで来ましたが、いい加減ヘロヘロなのに小屋が見えなくて野口五郎岳の山頂向こうだと思って絶望感で歩いてたなぁ(遠い目
今回も微妙に場所の記憶がなくていきなり現れた印象、この写真の先の窪みに隠れてます![]()
水は十分に持ってましたが、冷えたものが欲しくてあえてポカリを購入。
もう一本暑いからと冷えた水のペットボトルを買っときました。
これが後々効いてくるとは思わなかったなあ……
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10時前に野口五郎岳に登頂。
なんか久しぶりって感じですね。
それと「烏帽子小屋からこんなに距離あったっけ?」的な感想。
泊まる場所が変わると山のイメージも変わるのだろうか?
朝からガスが湧き気味なのは湿った空気の影響かな。
残念ながら槍ヶ岳は丁度ガスの中。
長く続く稜線の向こうに水晶岳と手前に目的地の水晶小屋が見えます(丁度茶色い所のてっぺんに建ってます)
暑そうだ……
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ぱっと見、稜線のなだらかな道ですが「こんなとこあったっけ?」といった感じで色んな所を歩かされます。
バラエティーに富んで面白いんですけど、何分暑いし水分節約したいしでペースが上がりません。
三俣方面に抜ければ給水は存分に出来ますが、水晶小屋はまず絶望的ですからねぇ。
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横目に翌日歩く赤牛岳と読売新道の尾根を眺めつつ、「長そうだなぁ」とちょっと引く。
ここまで来てしまった以上、前に進むしかないんですが、やっぱり嫌なものは嫌w(なぜ行く
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一旦大きく下るのが見えるの図。
そして下った先の東沢乗越。
回りの山のスケール感に推されてデカく感じましたが、100m程度なので大した高低差じゃなかった。
でも暑いから下って登るのは気が重い。
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最後の岩山を登って山の様相が一気に変わる場所。
右手には黒部湖も見えてきて、やって来た感が出てきました。
しかし目の前に水晶小屋は見えているんですが、「また下るのか」と意気消沈する瞬間。
見た目ほど険しくないので、もうひと頑張りなんですが、暑いのと荷物が重いのダブルは足に効きます。
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あとちょっと、足を鼓舞して歩くけど思うように動かないの常。
かといっていい加減に歩けないのが山道の辛いところ。
「少しずつ進めばいつか着くさ」を実践中。
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13時前に水晶小屋到着。
たくさん休憩を取りながら歩いたので、ほぼ標準タイムとなりました。
行動食だけで腹ぺこだったので、ご褒美タイム。
翌日は下ってしまうので、飲むならここと決めてました。
まあここまでは良かったんですが、ここで衝撃の事実。
アルコール以外ペットボトルは売ってません
マジ!?![]()
一応宿泊者は水1リッターまで天水を買えるそうですが、小屋の方は「三俣山荘まで行けば補水できます!」
いやいや、自分あの長ったらしい読売新道に行くんですけど……
今日の残りで水で薄めたポカリが1リットル弱。
小屋で買える水が1リットル。
野口五郎小屋で買ったペットボトルの水が1本。
2.5リッターならなんとか行けるか。
節約しといて良かったー。
なんか全然雨が降っていないそうで、野口五郎小屋より更に酷いことになってました。
騒いでも仕方ないので、夕食朝食で出る味噌汁、お茶を人より多く飲んでた奴。
初めての場所になる後半の歩きは次回へ続く。