北アルプスの総仕上げ

投稿者: | 2022年9月29日

北アルプスのあちらこちらを歩いてますが、今回の稜線を歩くと主要な稜線は全て歩いたことになります。
まだ一部も残ってますが。
以前鹿島槍ヶ岳を越えて唐松岳まで歩きましたが、今回はその続き、連休を使って唐松岳から白馬岳まで歩いてきました。

大糸線八方ゴンドラ駅
時間を有効に使うため長野には前日入り。
信濃大町で一泊して、朝から白馬に移動です。
でも8時過ぎと結構余裕だったりする。
とりあえずゴンドラで八方尾根に登りますが、このゴンドラの営業時間が8時からなんですよね。

八方尾根八方尾根から
この連休は台風が発生してお天気が心配でしたが、とりあえず初日は曇っているものの高い雲。
山の景色ははっきりしていて、日が出ていない分、涼しくて歩きやすい感じです。

八方尾根へ八方池
お天気悪化傾向の予報だったのでもっと人が少ないかな?と思ったら意外といますね。
前の連休も完全に潰れたのでみなさん我慢しきれなかったのだろうか?
八方尾根はゴンドラで上がれることもあって、来やすいところですが、唐松岳に向かう人も多かったのでみなさん山好きだなぁ。

丸山ケルン登山道
唐松岳は北アルプス初心者向けの山だけあって、道の整備状況は上々。
非常に歩きやすいですね。
それほど急な登りもないのですが、前日寝不足気味のせいか妙に息が上がってペースが上がりません。
翌日は不帰キレットなので体調万全で行きたいのですがちょっと不安。

最後のピーク唐松岳方向
最後のピークを登り切ったところで唐松岳がドーン右斜め上……なはずなのですが、やっぱり標高が上がってお昼近くとなると、ガスが出てしまいました。
微妙に唐松岳はガスってます。
前回山頂は行ったし、どうせ翌日の通り道なのでこの日は山荘へ直行。
結構疲れました。
やっぱり寝不足かな、ホテルでよく寝られなかったんですよね。

唐松岳頂上山荘山荘からの景色
この日はお昼到着予定だったので、予定通り山荘で昼食を頂こうかと思ったら営業してないあせあせ(飛び散る汗)
なんか荷揚げのヘリコプターが全然飛べなくて昼食の提供を見合わせているんだとか。
勘弁してよー(長音記号1)
仕方ないので行動食で空腹を紛らわしながら、外の景色を見てました。
結構小屋メシを期待していた人も多かったみたいで、あちらこちらから怨嗟の声が聞こえました。
ま、雨が降らなかっただけラッキーとするか。

夕食
「その分夕食で食うぞー」と期待してたんだけど、ちょっと期待外れだった。
コロナ対策で食器は仕方ないのだけれど、もう少しボリュームが欲しかった感。
食材自体がヤバいんだろうね。
連休でお天気も荷揚げの期待が出来ないし、かなりギリギリのはず。
そもそも売店でペットボトルも危ない感じだったのがヤバさ爆発どんっ(衝撃)です。
こういうときはさっさと寝る(寝不足だし)
19時からもうずっと寝てましたw

小屋前唐松岳
翌日は雨。
不帰キレット越えの日なので濡れてるのは勘弁だったのですが、小雨程度なので良しとしよう。
ガスも風も無いので視界は良好だし、嫌な感じはまったくしません。
とりあえず唐松岳の山頂へ。
台風接近の報もあって、縦走を諦めて下山する人多数。
まあ、普通はそうだよね。
一部には前日の内に宿泊キャンセルして降りた人もいたけど、昼飯が無かったのが一番の原因の様な気もするw

稜線稜線道
7時過ぎ、さあここからが本当のスタートです。
とりあえず最初の内は細いけれど普通の稜線歩き。
結構楽しく歩いてます。
風がないのがやっぱりいいね。
雨の鬱陶しさを全く感じません。

キレット稜線
「キレットと言う割には素直な道だな」なんて思っていたら、いやーな景色が段々見えてきましたよ。

不帰2峰南峰核心部へ
不帰2峰南峰を過ぎたあたりから様子がおかしくなり、北峰を過ぎたら本気を出してきました。
いいよー、こういうの好きだけど、雨が降ってなかったらねw
でもとっかかりは多しし、スタンスも取れるので個人的には怖いとは感じてません。

核心部2案内板
やっぱり岩場の下りはちょっと緊張します。
鎖があるし、足の掛け場も選べばちゃんと取れるんだけど、万が一を考えるとね。
滑って足を取られないかかなり慎重に下ってますが、結果的には標準タイムよりは早く通り抜けました。
そんな危険な場所にもちゃっかり設置してある案内板に、ちょっと笑ってしまいました。
いや、ここでマーキングを見失う人は立ち入らないよなぁ。

梯子橋
今回一番緊張したのが実はこの梯子橋。
何でも無い橋なんですが、掴まるところがないけど濡れてて滑るというのが怖かった。
乾いていればなんでもないところなんだろうけどね。
そういえば北穂高と奥穂高の間にもこんな橋あったな。
あっちは掴まるところがあるけど。

鎖場核心部後
ここも一見嫌な感じですが、鎖を使って一部レスキュー降りを伴いました。
下手に足を掛けると濡れてるから外しそうな場所があったので。
岩の表面の方が滑らないから安心できるという、なんか矛盾した状態ですが臨機応変ですね。
それでも見上げて「よく降りたな」と感じることしきり。
この日すれ違ったのは一名だけでした。
誰もいないかと思ったら、やっぱり物好きはいるもの。

稜線歩き稜線歩き2
後は普通に歩ける、楽しい楽しい山歩き(に見える?
足元さえ気をつければ普通に歩けるので気楽なものです。

鎖場登り
と思ってたら最後にデカいのきました。
まさか鎖の登りがあるとはね。

振り返り
ふと振り返ってよく歩いて来たな、と。
キレットの向こうが唐松岳で、その向こうに見えるのが五竜岳です。
ほんと、不帰キレット越えが雨とはいえ視界良好でよかったと思います。

天狗の頭天狗山荘へ
天狗の頭まで来ると、白馬鑓がよく見えるようになります。
ここまでくればもうすぐと、足を鼓舞して12時に天狗山荘に到着しました。

天狗山荘天狗山荘2
縦走路の中間地点にあるこの小屋に、台風接近の悪天日に来る物好きも少なく、着いた時点では誰もいない。
こんな山小屋初めてです。
9割キャンセルがでたとか。
最終的には8人ほどの宿泊があったのですが、8人区画を一人で使うという贅沢を味わいました。
意外と大きな小屋だったんですね。

夕食釜プリン
こちらは昼食もしっかり営業していたのでカレーライスを所望。
ちょっと感動感動したのが夕食で、温泉旅館みたいな鍋が出てきました(凄くないexclamation&question
ついついご飯も多めになる自分(小食のくせに)
別料金ですが、お釜プリンもデザートに。
峠の釜めしみたいなお釜に作ったお手製のプリン。
レギュラーメニューとは違うそうです(気まぐれプリン)

雨の中苦労してきただけに、満足感の高い山荘に心までホクホクです。
白馬鑓温泉経由でまた期待小屋だわ。

結局台風の影響で雨が強くなったのはお昼過ぎ。
午前中歩ききってしまった自分は当たりくじを引いたようです。
とはいえ、キレット越えはやっぱり道が乾いた日ですよね。
いくら岩慣れしてるといっても事故になったらシャレになりません(反省バッド(下向き矢印)

翌日は白馬岳に向かいますが、そちらは後日の後半へ。